【第56回】学科一般・問題5(2021年8月試験)
地球大気の温室効果の原理について述べた次の文章の下線部(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。ただし、以下の条件が満たされているものと仮定する。 ・太陽放射は大気層を完全に透過する。 ・地表面は黒体で全ての放射を完全に吸収する。 ・大気は地表面からの黒体放射を完全に吸収する。 ・大気の温度は一様であり、大気および地表面は放射平衡状態にある。 地球に大気がないときの、地表面が受け取る太陽放射量と放射平衡状態にある地表面温度を絶対温度T0とする。図のように大気があ ...
【第56回】学科一般・問題4(2021年8月試験)
雲の中の水滴の成長について述べた次の文(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。 (a) 水蒸気の凝結による水滴の成長過程では、水滴の半径が小さいほど単位時間の半径の増加率は大きい。 (b) 水滴同士が衝突・併合して成長する過程では、一般に水滴が大きく成長するにつれて単位時間の半径の増加率は小さくなる。 (c) 暖かい雨の形成過程における水蒸気の凝結と水滴同士の衝突・併合による水滴の成長はともに遅く、水滴が成長して降水がはじまるまでに1時間以上かかる。 (d) 積 ...
【第56回】学科一般・問題2(2021年8月試験)
湿潤大気中で空気塊を持ち上げたときの気温等の変化について述べた次の文章の空欄(a)、(b)に入る数値の組み合わせとして最も適切なものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。ただし、乾燥断熱減率は10℃/km、湿潤断熱減率は5℃/kmとする。 地上(高度0km)で気温が25℃、高度3kmで気温が5℃の大気中において、周囲の空気と混合せずに断熱的に地上から上昇した空気塊の自由対流高度が3kmとなった。このとき、持ち上げ凝結高度は(a)km、そこでの空気塊の温度は(b)℃となる。 (a) (b) ① 1 10 ② ...
【第56回】学科一般・問題1(2021年8月試験)
気圧の平均的な高度分布は、地上(高度0km)で1000hPa、高度約5kmで500hPa、約10kmで250hPa、約15kmで125hPaというように、ほぼ一定の高度間隔ごとに一定の比率で減少している。このとき大気全体の質量の99.9%が含まれる地上からの平均的な高度として最も適切なものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。 ① 約24km ② 約32km ③ 約48km ④ 約64km ④ 約96km 次の問題 >>
熱力学の基礎【大気の熱力学】
空気とは 「分子」という、とても小さな粒子が飛び回っている空間を空気と言います。 分子には「窒素分子」「酸素分子」「アルゴン分子」「二酸化炭素分子」「オゾン分子」など、さまざまな種類があります。 空気を構成する分子は、主に「窒素78%・酸素21%・アルゴン1%」です。 (※実際には二酸化炭素分子や他の分子も、ごくわずか含まれています。) 空気を構成する分子のことを空気分子ともいいます。 空気の温度 「空気の温度が高い」とは、空気分子が活発に飛び回っている状態です。 例えば、壁に囲まれた空気を考えてみます。 ...
角運動量と保存則【大気の力学】
角速度 角速度と速さの関係 角運動量保存則 「角運動量保存則」は「運動量保存則」がもとになっています。 「角運動量保存則」は「運動量保存則」に円の半径を加えたものです。 よって、以下2つの円について次のことが成り立ちます。
【第55回】学科専門・問題15(2021年1月試験)
図A~C は,ある年の12 月の大気の循環場を表した図である。これらの図について述べた次の文章の下線部(a)~(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の①~⑤の中から1つ選べ。 図A では,太平洋赤道域中部は外向き長波放射量OLR が正偏差で対流が不活発,インドネシア周辺はOLR が負偏差で対流が活発となっており,(a)エルニーニョ現象時の特徴がみられている。図A のOLR の分布に対応して,図B では,200hPa の大気の流れはインドシナ半島から中国付近で高気圧性循環の偏差となっており,日本付 ...
【第55回】学科専門・問題14(2021年1月試験)
図は,ある民間気象会社が開発した真夏日となる確率を予測するガイダンスについて,10 日間のガイダンスの値と実況(●:真夏日,×:真夏日でない)の経過を示したものである。この図について述べた次の文章の下線部(a)~(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の①~⑤の中から1 つ選べ。ただし,適中率,空振り率,見逃し率は,全予報数に対する割合とする。 この10 日間について,真夏日になるか・ならないかをガイダンスの値を判定基準として用いて予想することとし,判定基準を変更した場合の予想精度を比較する。 ...
【第55回】学科専門・問題13(2021年1月試験)
気象庁が発表している週間天気予報および早期注意情報(警報級の可能性)について述べた次の⽂(a)〜(d)の下線部の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の①〜⑤の中から1つ選べ。 (a) 予報期間の2 ⽇⽬から7 ⽇⽬について,各々の⽇の予想降⽔量を発表している。 (b) 予報期間の3⽇⽬から7⽇⽬について発表している降⽔の有無の予報の信頼度は,「予報が適中しやすい」ことと「予報が変わりにくい」ことを表す情報で,A,B,Cの3 段階で⽰す。 (c) 予報期間の2 ⽇⽬から7 ⽇⽬の最⾼・最低気温の予想値 ...
【第55回】学科専門・問題12(2021年1月試験)
気象庁が発表している台⾵に関する気象情報について述べた次の⽂(a)〜(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の①〜⑤の中から1つ選べ。 (a) 台⾵が弱まって熱帯低気圧に変わった後,再び発達して台⾵になった場合には,別の台⾵として新たな番号が付けられる。 (b) 熱帯低気圧が,24時間以内に台⾵になり,⽇本に影響を及ぼすおそれがある場合には,「発達する熱帯低気圧に関する情報」が発表される。 (c) 台⾵予報では,最⻑で5 ⽇先までの進路予報(予報円の中⼼と半径,進⾏⽅向と速度)と強度予報(中⼼気 ...