気象予報士試験ドットコム

気象予報士・防災士です。気象会社で働いています。自分の勉強のため&気象予報士試験に挑戦する人の参考になればと思ってサイトを作りました。

【第55回】2021年1月試験

【第55回】学科専門・問題11(2021年1月試験)

 ⽇本付近の⻯巻に関する次の⽂(a)〜(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の①〜⑤の中から1つ選べ。 (a) ⻯巻のろうと雲は,気圧の低い⻯巻渦の中⼼付近に空気塊が吹き込むとともに,断熱膨張により気温が低下して⽔蒸気が凝結することにより形成される。 (b) ⻯巻の地⾯近くの部分では,⾵が渦の中⼼に向かって吹き込むため,北半球中緯度に位置する⽇本付近ではコリオリの⼒により常に反時計回りの渦となっている。 (c) ⻯巻の被害域は,⼀般的に幅は数⼗mから数百mで⻑さは数kmの範囲に集中するが,⻑さが ...

【第55回】2021年1月試験

【第55回】学科専門・問題10(2021年1月試験)

 図は,地方別の台風接近数の月別平年値を表したものである。図中のA,B,C の組み合わせとして正しいものを,下記の①~⑤の中から1 つ選べ。ただし,D は「四国地方」であり,選択肢の中の「九州北部地方」には山口県を含み,「関東地方」には伊豆諸島および小笠原諸島を含まない。なお,ここで示した平年値は2020 年時点での平年値である。 A B C ① 沖縄地方 伊豆諸島および小笠原諸島 九州北部地方 ② 沖縄地方 伊豆諸島および小笠原諸島 関東地方および甲信地方 ③ 沖縄地方 関東地方および甲信地方 九州北部 ...

【第55回】2021年1月試験

【第55回】学科専門・問題9(2021年1月試験)

 図は,3月のある日の9時の気象衛星画像(可視,赤外,水蒸気)である。図から解析される現象について述べた次の文章の空欄(a)~(c)に入る語句および数値の組み合わせとして適切なものを,下記の①~⑤の中から1つ選べ。  発達した低気圧が日本海北部と三陸沖にあって,それぞれ北東に進んでいる。日本海北部の低気圧の中心付近には中下層の雲渦がみられ,その北側にはバルジ状の厚い雲域がある。このような状況から,この低気圧は(a)と考えられる。三陸沖の低気圧の中心は北緯41°東経(b)°付近にあり,寒冷前線に対応する対流 ...

【第55回】2021年1月試験

【第55回】学科専門・問題8(2021年1月試験)

北半球の発達中の低気圧に伴う前線の⼀般的な特徴について述べた次の⽂(a)〜(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の①〜⑤の中から1つ選べ。 (a) 温暖前線では,寒気の上を暖気が滑昇しており,寒気と暖気の間には鉛直⽅向に成層が不安定な転移層が⾒られる。 (b) 地上天気図では,寒冷前線の転移層が地表⾯と交わる寒気側の境界を寒冷前線とする。 (c) 温暖前線⾯の傾きは寒冷前線⾯より緩やかで気塊がゆっくり上昇するので,温暖前線⾯上では層状の雲が形成されやすい。 (d) 温暖前線のすぐ北側にある地点で ...

【第55回】2021年1月試験

【第55回】学科専門・問題7(2021年1月試験)

気象庁が作成している天気予報ガイダンスについて述べた次の⽂(a)〜(d)の下線部の正誤について,下記の①〜⑤の中から正しいものを1つ選べ。 (a) 数値予報モデルでは,予報時間が⻑くなるにつれて予測値の系統誤差の傾向が変化することがある。ガイダンスはそのような系統誤差を低減することができる。 (b) 数値予報モデルでは,海陸の区別が実際と⼀致していない格⼦点がある。ガイダンスは,海陸の区別の不⼀致に起因する予測値の誤差を低減することができる。 (c) 数値予報モデルが放射冷却による気温の低下を⼗分に予測で ...

【第55回】2021年1月試験

【第55回】学科専門・問題6(2021年1月試験)

 気象庁が作成している⾼解像度降⽔ナウキャストと降⽔短時間予報について述べた次の⽂(a)〜(c)の下線部の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の①〜⑤の中から1つ選べ。 (a) ⾼解像度降⽔ナウキャストは,降⽔域の発達・衰弱は予測するが,発⽣は予測していない。 (b) 降⽔短時間予報の6時間先までの予測では,解析⾬量により得られた降⽔分布の移動に基づいて降⽔を予測しており,降⽔の強弱の変化は計算していない。 (c) 降⽔短時間予報の7時間先から15時間先までの予測では,メソモデルの予測を統計的に処理し ...

【第55回】2021年1月試験

【第55回】学科専門・問題5(2021年1月試験)

 気象庁では,メソモデルの初期値や境界値に少しずつ異なった誤差(摂動)を⼈⼯的に加えて複数の予測を⾏うメソアンサンブル予報を運⽤しており,その⼀つ⼀つの予測をメンバーと呼ぶ。このメソアンサンブル予報について述べた次の⽂(a)〜(c)の下線部の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の①〜⑤の中から1つ選べ。 (a) 各メンバー単独の降⽔量の予測精度は,統計的には,摂動を加えていないメソモデル単独の予測精度より劣る。 (b) 激しい気象現象が発⽣する可能性について,メソモデルの予測結果のみでは把握が難しい場 ...

【第55回】2021年1月試験

【第55回】学科専門・問題4(2021年1月試験)

気象庁が運⽤する数値予報モデルについて述べた次の⽂(a)〜(d)の下線部の正誤について,下記の①〜⑤の中から正しいものを1つ選べ。 (a) 数値予報モデルでは,⼀定時間(ステップ)ごとに⼤気の状態の計算を繰り返して将来の状態を予測する。1ステップの⻑さは,全球モデルでは約30分,メソモデルでは約10分である。 (b) 客観解析に4次元変分法を導⼊したことにより,数値予報の初期時刻と異なる時刻に観測されたデータをより有効に利⽤できるようになった。 (c) メソモデルの予報結果は,予報領域の境界を通じて全球モ ...

【第55回】2021年1月試験

【第55回】学科専門・問題3(2021年1月試験)

気象庁が運⽤している気象レーダーによる観測やその特性について述べた次の⽂(a)〜(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の①〜⑤の中から1 つ選べ。 (a) ドップラーレーダーで観測した⾵のデータは,⻯巻の発⽣と関連の深いメソサイクロンの検出に活⽤されている。 (b) ⾮降⽔エコーの原因となる電波の異常伝搬は,気温が⾼度とともに急激に上昇するなど,屈折率が⾼さ⽅向に⼤きく変化する場合に発⽣することが多い。 (c) ⽔平偏波と垂直偏波を⽤いる⼆重偏波気象レーダーでは,それぞれの反射波の振幅の⽐から降 ...

【第55回】2021年1月試験

【第55回】学科専門・問題2(2021年1月試験)

気象庁が⾏っているウィンドプロファイラ観測について述べた次の⽂(a)〜(d)の正誤について,下記の①〜⑤の中から正しいものを1つ選べ。 (a) 地上から上空の5⽅向に向けて電波を発射し,⼤気中の⾵の乱れなどによって散乱され戻ってくる電波の周波数のずれから,上空の⾵向・⾵速を測定する。 (b) ⾮常に激しい⾬が降っているときは,降⽔粒⼦による散乱が強すぎてそれより上空の観測データが得られない場合がある。 (c) 散乱され上空から戻ってくる電波の強度の鉛直分布から,上空の融解層の存在を判別できる場合がある。 ...