気温と気圧の高度分布は下図の通りです。
図より、
・対流圏→上部の気温は下部よりも低い
・成層圏→上部の気温は下部よりも高い
・中間圏→上部の気温は下部よりも低い
・熱圏 →上部の気温は下部よりも高い
となるため、(a)は低い、(b)は高いが正解です。
そして成層圏の最下層は1000hPa~100hPaにあるので、(c)は選択肢から判断して10hPaではなく200hPaです。
ちなみに、高層天気図が描かれる高さの上限が200hPaなので、それを思い出して200hPaと判断する方法もあると思います。(気象庁HPの高層天気図)
この時点で正解は④⑤に絞ることができます。
最後に(d)を見ていきます。
熱圏で起きる現象が「紫外線による光電離」と「ブリューワー・ドブソン循環」のどちらなのか、という問題ですが、これは「紫外線による光電離」です。
熱圏は太陽に近いので、紫外線がダイレクトに降り注ぎます。そのうち0.1μm以下の波⻑の短い紫外線は、窒素や酸素の原⼦・分⼦に吸収されます。そして紫外線の作用によって、窒素や酸素の原⼦・分⼦から「電子」が分離します。これが光電離です。
「ブリューワー・ドブソン循環」は成層圏で起こる南北方向の循環です。