【第51回】学科専門・問題10(2019年1月試験)

 雷について述べた次の⽂(a)〜(d)の下線部の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の①〜⑤の中から⼀つ選べ。

  1. (a) 気象庁は,ライデン(LIDEN)と呼ばれる雷監視システムにより雷放電からの電波を受信することで,雷の位置や発⽣時刻等の監視を⾏っている

  2. (b) 全国各地の気象台の観測に基づく雷⽇数(雷を観測した⽇の合計)の平年値によると,年間の雷⽇数が最も多いのは関東地⽅の内陸部である

  3. (c) 時刻ごとの雷の検知数は,夏季,冬季ともに午後から⼣⽅にかけてピークが⾒られる

  4. (d) 冬に⽇本海沿岸で多く発⽣する雷は,夏の雷に⽐べ,放電ごとに正負の電荷が中和する量(電気量)は少ない傾向がある

(a) (b) (c) (d)
答え
③ 正 誤 誤 誤
解説 (a)について
「気象庁は,ライデン(LIDEN)と呼ばれる雷監視システムにより雷放電からの電波を受信することで,雷の位置や発⽣時刻等の監視を⾏っている。」

これはです。

ライデンでは雷放電の電波を受信することで、雷の監視を行っています。詳しくは気象庁HPがわかりやすいと思います。

解説 (b)について
「全国各地の気象台の観測に基づく雷⽇数(雷を観測した⽇の合計)の平年値によると,年間の雷⽇数が最も多いのは関東地⽅の内陸部である。」

これはです。

年間の雷日数が最も多いのは石川県の金沢です。

これは、夏だけでなく冬も雷の発生数が多いことによるものです。

解説 (c)について
「時刻ごとの雷の検知数は,夏季,冬季ともに午後から⼣⽅にかけてピークが⾒られる。」

これはです。

夏は昼過ぎ~夕方ごろにピークとなりますが、冬は明瞭なピークがありません

これは、夏の雷と冬の雷では発生メカニズムが違うからです。

■夏の雷
日中の強い日射によって地面が暖められることで活発な積乱雲ができて、その積乱雲から雷が発生します。”日中の強い日射”が発生源なので、日射のピーク(14時ごろ)以降に積乱雲ができて雷が発生します。

■冬の雷
冬の雷は主に日本海側で発生しますが、大陸から吹き出してきた寒気が日本海で暖められることで積乱雲ができて、その積乱雲から雷が発生します。”大陸から吹き出してきた寒気”が発生源なので、1日のうちで時間的ピークがありません。

解説 (d)について
「冬に⽇本海沿岸で多く発⽣する雷は,夏の雷に⽐べ,放電ごとに正負の電荷が中和する量(電気量)は少ない傾向がある。」

これはです。

冬の雷は夏の雷よりも電気量が多くなりやすいです。その理由は雲底が地上に近いからです。

夏の雷は雲底~地上が2kmくらい、冬の雷は雲底~地上が1kmくらいです。

冬の雷のほうが、地上から近い所にある雲から発生するため、1回あたりの雷の電気量が多く、落雷すると被害が大きくなりやすいです。

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