【第55回】2021年1月試験

【第55回】学科専門・問題10(2021年1月試験)

 図は,地方別の台風接近数の月別平年値を表したものである。図中のA,B,C の組み合わせとして正しいものを,下記の①~⑤の中から1 つ選べ。ただし,D は「四国地方」であり,選択肢の中の「九州北部地方」には山口県を含み,「関東地方」には伊豆諸島および小笠原諸島を含まない。なお,ここで示した平年値は2020 年時点での平年値である。

A B C
沖縄地方 伊豆諸島および小笠原諸島 九州北部地方
沖縄地方 伊豆諸島および小笠原諸島 関東地方および甲信地方
沖縄地方 関東地方および甲信地方 九州北部地方
伊豆諸島および小笠原諸島 沖縄地方 関東地方および甲信地方
伊豆諸島および小笠原諸島 沖縄地方 九州北部地方
答え
② 沖縄地方 伊豆諸島および小笠原諸島 関東地方および甲信地方
解説
まずはA~Dの特徴を整理します。

ポイント

■A:接近数が最も多い。ピークは8月。

■B:接近数が2番目に多い。ピークは9月だが、8月も多い。

■C:D(四国)と同じくらいの接近数。ピークは9月。

■D(四国):Cと同じくらいの接近数。ピークは8月。

今回の問題でヒントとなるのは以下の図です。

台風は7月から10月にかけて、だんだん東のほうを通るようになります。

また、台風の中心が気象官署等から300km以内に入った場合に、「台風が接近した」といいます。(気象庁

以上を踏まえて、まずはAについて考えます。

Aは接近数が最も多く、ピークも比較的早い時期です。

日本の中で最も台風の多い地域と言えば沖縄なので、Aの答えは「沖縄地方」です。

また、Aの選択肢の「沖縄地方」と「伊豆諸島および小笠原諸島」を比べると、「沖縄地方」のほうが西にあります。

そのためピークが比較的早い時期であることも矛盾しません。

選択肢より、この時点で①~③に絞れました。

続いてBについて考えます。

Bは沖縄地方に次いで接近数が多いです。また、9月だけでなく8月も接近数がけっこう多いです。

選択肢の「伊豆諸島および小笠原諸島」と「関東地方および甲信地方」を比べると、熱帯地域(台風が誕生する場所)に近いのは「伊豆諸島および小笠原諸島」です。

そのため「伊豆諸島および小笠原諸島」のほうが数が多く、8月でも接近数が多いと推測できます。(東京や千葉に接近する台風ニュースは、9月や10月に見ることが多いと思います。)

よってBは「伊豆諸島および小笠原諸島」です。

選択肢より、この時点で①か②に絞れました。

最後にCについて考えます。

Cのピークは9月で、Dの四国地方より遅いです。

よってCは四国より東側にあることがわかります。

選択肢の「九州北部地方」と「関東地方および甲信地方」を比べると、
・九州北部地方:四国地方より西側
・関東地方および甲信地方:四国地方より東側
なので、Cの答えは「関東地方および甲信地方」です。

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