【第54回】学科専門・問題7(2020年8月試験)

 解析雨量について述べた次の文(a)~(d)の下線部の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の①~⑤の中から1つ選べ。

  1. (a) 解析雨量は,気象レーダーと雨量計の観測データを組み合わせ,降水量分布を1km四方の細かさで解析したもので,面的に雨量を推定できる気象レーダーと,正確な雨量を観測できる雨量計の両方の長所を活かしたものである

  2. (b) 海上の解析雨量は,陸上の雨量計から得られた情報を用いて気象レーダーの観測データを補正しているため,陸上よりも一般に誤差が大きい

  3. (c) 解析雨量は実測値ではないことから,土壌雨量指数や表面雨量指数の算出の際の入カデータとしては利用されない

  4. (d) 解析雨量には,30分ごとに1時間雨量を算出するものと,10分ごとに1時間雨量を算出する速報版がある。後者は前者より,利用する雨量計データの数が少なくいため精度は若干低いが,更新頻度が高く,観測から提供までに要する時間が短い

(a) (b) (c) (d)
答え
② 正 正 誤 正
解説 (a)について

「解析雨量は,気象レーダーと雨量計の観測データを組み合わせ,降水量分布を1km四方の細かさで解析したもので,面的に雨量を推定できる気象レーダーと,正確な雨量を観測できる雨量計の両方の長所を活かしたものである。」

これはです。

解説 (b)について

「海上の解析雨量は,陸上の雨量計から得られた情報を用いて気象レーダーの観測データを補正しているため,陸上よりも一般に誤差が大きい。」

これはです。

海上には基本的に雨量計がないので、気象レーダーの観測データを補正することで、海上の解析雨量を算出しています。

そのため、雨量計がたくさんある陸上と比べると、海上のほうが誤差が大きくなりやすいです。

解説 (c)について

「解析雨量は実測値ではないことから,土壌雨量指数や表面雨量指数の算出の際の入カデータとしては利用されない。」

これはです。

解析雨量は「土壌雨量指数」や「表面雨量指数」の算出にも使われています。

上図は土壌雨量指数の計算イメージです。

土壌雨量指数は、土の中に含まれている水分量を表す指数です。

解析雨量をもとに「タンクモデル」という手法を用いて数値化しています。

解説 (d)について

「解析雨量には,30分ごとに1時間雨量を算出するものと,10分ごとに1時間雨量を算出する速報版がある。後者は前者より,利用する雨量計データの数が少なくいため精度は若干低いが,更新頻度が高く,観測から提供までに要する時間が短い。」

これはです。

解析雨量には、「(普通の)解析雨量」と「速報版 解析雨量」があります。

解析雨量

  • 1時間の降水量分布を表示
  • 解像度は「1kmメッシュ」
  • 「気象レーダー」+「雨量計」を組み合わせている
  • (普通の)解析雨量:30分ごとに作成
  • 速報版 解析雨量:10分ごとに作成
  • 「速報版 解析雨量」は、10分前のレーダーと雨量計の関係を、その時刻のレーダーと組み合わせて算出しています。

    そのため利用する雨量計データは少なく、精度は若干低くなりますが、10分ごとに更新されるので、更新頻度が高くなります。

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