【第54回】2020年8月試験

【第54回】学科一般・問題12(2020年8月試験)

気象庁以外の者が予報業務を行うときに必要な気象庁長官の許可に関する次の文(a)〜(d)の正誤について,下記の①~⑤の中から正しいものを1つ選べ。

  1. (a) 気象庁が発表した最高気温の予報を用いて,熱中症に関する注意喚起等の情報を発表するときには,予報業務の許可を受けなければならない。

  2. (b) 気象予報士が,観光地の独自の天気予報を個人のホームページに公開するときには,予報業務の許可を受ける必要はない。

  3. (c) 気象予報士の資格を持つ社員が,屋外作業のために現場周辺のきめ細かな天気予報を行うときには,自社だけの使用であっても予報業務の許可を受けなければならない。

  4. (d) ある町の桜の開花予想を地元観光協会のホームページで公開するときには,予報業務の許可を受ける必要はない。

(a)のみ正しい
(b)のみ正しい
(c)のみ正しい
(d)のみ正しい
すべて誤り
答え
④ (d)のみ正しい
解説 (a)について
「気象庁が発表した最高気温の予報を用いて,熱中症に関する注意喚起等の情報を発表するときには,予報業務の許可を受けなければならない。」

これはです。

「熱中症に関する注意喚起等の情報」は予報業務ではありません

また、気象庁が発表した最高気温の予報を用いることから、独自の予報を使用していないので、予報業務の許可を受ける必要はありません。

ポイント

予報業務とは…
気象、地象、津波、高潮、波浪又は洪水の予報の業務(気象業務法 第17条

解説 (b)について
「気象予報士が,観光地の独自の天気予報を個人のホームページに公開するときには,予報業務の許可を受ける必要はない。」

これはです。

気象予報士が,観光地の独自の天気予報を公開する場合、「独自の天気予報」は「予報業務」にあたります。

そのため予報業務の許可を受ける必要があります。

解説 (c)について
「気象予報士の資格を持つ社員が,屋外作業のために現場周辺のきめ細かな天気予報を行うときには,自社だけの使用であっても予報業務の許可を受けなければならない。」

これはです。

自社だけの使用である場合、予報業務の許可は必要ありません。

気象業務法における「予報」とは、観測の成果に基く現象の予想の発表をいいます。(気象業務法 第2条 6項)

そのため、発表しない場合は許可は不要です。

解説 (d)について
「ある町の桜の開花予想を地元観光協会のホームページで公開するときには,予報業務の許可を受ける必要はない。」

これはです。

「桜の開花予想」は予報業務ではありません

そのためホームページで公開するとしても、予報業務の許可は必要ありません。

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