【第52回】学科一般・問題11(2019年8月試験)

 エルニーニョ現象について述べた次の⽂章の下線部(a)〜(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の①〜⑤の中から⼀つ選べ。

 太平洋の⾚道域では,平年(平年値は1981〜2010年の30年間の平均)には (a)⻄部のインドネシア近海の海⾯⽔温が東部の南⽶沖より⾼くなっている。エルニーニョ現象の発⽣時には,太平洋の (b)⽇付変更線付近から南⽶沿岸にかけての⾚道域で海⾯⽔温が平年より⾼くなる。⼤気側では,太平洋の⾚道域でウォーカー循環に伴う対流圏下層の(c)東⾵が平年よりも強くなり(d)⻄部での積乱雲の活動が平年より活発になる

  (a) (b)  (c) (d)
① 正 正 正 誤
② 正 正 誤 誤
③ 正 誤 誤 正
④ 誤 正 誤 正
⑤ 誤 誤 正 正

答え
② 正 正 誤 誤
解説 (a)について
「太平洋の⾚道域では,平年(平年値は1981〜2010年の30年間の平均)には (a)⻄部のインドネシア近海の海⾯⽔温が東部の南⽶沖より⾼くなっている。」
 
これはです。インドネシア近海のほうが南米沖よりも海面水温は高いです。
 

(9月の海面水温の平年値。気象庁HPの画像を加工)

解説 (b)について
「エルニーニョ現象の発⽣時には,太平洋の (b)⽇付変更線付近から南⽶沿岸にかけての⾚道域で海⾯⽔温が平年より⾼くなる。」
 
これはです。エルニーニョ現象は、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が年1年程度続く現象です。
 
解説 (c)(d)について
「エルニーニョ現象の発⽣時には,(中略)⼤気側では,太平洋の⾚道域でウォーカー循環に伴う対流圏下層の(c)東⾵が平年よりも強くなり(d)⻄部での積乱雲の活動が平年より活発になる。」
 
これは(c)(d)ともにです。ウォーカー循環とは太平洋赤道域で見られる東西の循環です。

気象庁HPの図を加工)

エルニーニョ現象発生時にはウォーカー循環が弱くなります。そのため対流圏下層の東風は弱くなり、西部での積乱雲の活動は不活発になります。
 
(b)より、エルニーニョ現象は太平洋赤道域の東側で海面水温が平年より高くなる現象です。海面水温が高くなるところは対流活動が起こりやすいので、積乱雲の活動が活発になります。
ラニーニャ現象のときはエルニーニョ現象と反対のことが起こります。
すなわち、
●ウォーカー循環が強くなるため対流圏下層の東風が平年よりも強くなる
●太平洋赤道域の東側で海面水温が平年より高くなる
西部での積乱雲の活動が平年よりも活発になる
といったことが起こります。
 

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