【第50回】2018年8月試験

【第50回】学科一般・問題6(2018年8月試験)

⼤気に働く⼒と⾵について述べた次の⽂章の下線部(a)〜(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の①〜⑤の中から⼀つ選べ。

 地衡⾵は,気圧傾度⼒とコリオリ⼒が釣り合うように吹く⾵である。上空では地衡⾵が卓越するが,(a)地表付近では⾵向と反対向きに働く摩擦⼒の影響が無視できず,(b)⾼気圧側から低気圧側に向かう⾵成分が加わる。
 台⾵のように遠⼼⼒が無視できない場合,台⾵の周辺ではコリオリ⼒は遠⼼⼒と(c)同じ向きに働くため,気圧傾度⼒が同じならば,その⾵速は地衡⾵を仮定して求められる⾵速と⽐べて⼩さくなる。

(a) (b) (c)
答え
① 正 正 正
解説 (a)について
「上空では地衡⾵が卓越するが,(a)地表付近では⾵向と反対向きに働く摩擦⼒の影響が無視できず,」

これはです。

地衡風は「気圧傾度力にコリオリ力の影響を加味した力」です。

地衡風の詳しい説明はこちらをご覧ください。

地上付近で風が吹くと摩擦が生じるため、地衡⾵に影響します。

摩擦力の詳しい説明はこちらをご覧ください。

解説 (b)について
「上空では地衡⾵が卓越するが,地表付近では⾵向と反対向きに働く摩擦⼒の影響が無視できず,(b)⾼気圧側から低気圧側に向かう⾵成分が加わる。」

これはです。

⾼気圧から低気圧に向かって気圧傾度力が働くため、⾼気圧側から低気圧側に向かう⾵成分が加わります。

解説 (c)について
「台⾵のように遠⼼⼒が無視できない場合,台⾵の周辺ではコリオリ⼒は遠⼼⼒と(c)同じ向きに働くため,」

これはです。

低気圧や台風のように等圧線がカーブする場合は、遠心力の影響も加味する必要があります。

遠心力がどのように影響するかは、高気圧と低気圧の場合で異なり、低気圧の場合はコリオリ力と遠心力が同じ向きに働きます。

台⾵は低気圧と同じく反時計回りの回転なので、台風の場合でもコリオリ力と遠心力が同じ向きに働きます。

遠心力の詳しい説明はこちらをご覧ください。

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