【第55回】2021年1月試験

【第55回】学科一般・問題13(2021年1月試験)

気象予報⼠について述べた次の⽂(a)〜(d)の正誤について,下記の①〜⑤の中から正しいものを1つ選べ。

  1. (a) 不正な⼿段により気象予報⼠試験に合格したために,試験の合格を取り消された者は,以後最⻑5年間は気象予報⼠試験を受けることができない。

  2. (b) ⽇本国籍を持たない者は気象予報⼠試験を受けることができない。

  3. (c) 気象予報⼠試験に合格し,気象予報⼠となる資格を有する者が気象予報⼠となるには,国⼟交通⼤⾂の登録を受けなければならない

  4. (d) 気象予報⼠が,刑法の規定により罰⾦以上の刑に処せられたときには,気象予報⼠の登録を抹消される。

(a)のみ正しい
(b)のみ正しい
(c)のみ正しい
(d)のみ正しい
すべて誤り
答え
⑤ すべて誤り
解説 (a)について
「不正な⼿段により気象予報⼠試験に合格したために,試験の合格を取り消された者は,以後最⻑5年間は気象予報⼠試験を受けることができない。」

これはです。「最⻑5年間」ではなく「最⻑2年間」です。

気象予報士試験の合格と取り消しについては、気象業務法 第24条の18に記載されています。

ポイント

  • 気象庁長官は、不正に試験を受けた人&受けようとした人に対して、合格を取り消したり試験を停止したりできる
  • 気象庁長官は、上記の処分を下した人に対して、試験を2年間、受験させないようにすることができする
解説 (b)について
「⽇本国籍を持たない者は気象予報⼠試験を受けることができない。」

これはです。気象予報⼠試験を受ける際に国籍の条件はありません。

気象予報士試験については、気象業務法 第24条の2に記載されています。

第三章の二 気象予報士
(試験)
第二十四条の二 気象予報士になろうとする者は、気象庁長官の行う気象予報士試験(以下「試験」という。)に合格しなければならない。
2 試験は、気象予報士の業務に必要な知識及び技能について行う。

解説 (c)について
「気象予報⼠試験に合格し,気象予報⼠となる資格を有する者が気象予報⼠となるには,国⼟交通⼤⾂の登録を受けなければならない」

これはです。「国⼟交通⼤⾂」ではなく「気象庁長官」です。

気象予報士の登録については、気象業務法 第24条の20に記載されています。

(登録)
第二十四条の二十 気象予報士となる資格を有する者が気象予報士となるには、気象庁長官の登録を受けなければならない。

解説 (d)について
「気象予報⼠が,刑法の規定により罰⾦以上の刑に処せられたときには,気象予報⼠の登録を抹消される。」

これはです。「刑法」ではなく「気象業務法」の規定により、罰⾦以上の刑に処せられたときには、登録を抹消されることがあります。

気象予報士の登録の抹消については、気象業務法 第24条25に記載されています。

登録が抹消されるケース

  • 本人が死亡したとき
  • 気象業務法の規定により、罰金以上の刑に処せられ、その刑の執行から2年を経過していないとき
  • 不正な手段で受験・合格・登録していたことがバレたとき
  • 本人から登録抹消の申請があったとき

ちなみに、そもそも気象予報士に登録ができないケースもあります。これは気象業務法 第24条の21に記載されています。

登録ができないケース

  • 気象業務法により罰金以上の刑に処せられ、その刑の執行から2年を経過していないとき
  • 不正な手段で受験・合格・登録していたことがバレて「登録の抹消の処分」を受けて、その処分の日から2年を経過していないとき

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