【第50回】学科専門・問題13(2018年8月試験)

 図ア~ウは,ある日の都市域を流れるZ 川の流域内で10 時,10 時30 分,および11時に観測されたレーダーエコーであり,図(a)~(c)は土壌雨量指数または流域雨量指数の時系列図である。地点Aにおける土壌雨量指数と,そこから10km下流の地点Bにおける流域雨量指数の時間変化を示す図(a)~(c)の組み合わせとして適切なものを,下記の①~⑤の中から一つ選べ。なお,図の範囲外では,その日に雨は降っていないものとする。

  地点Aにおける
土壌雨量指数
地点Bにおける
流域雨量指数
(a) (b)
(a) (c)
(b) (a)
(b) (c)
(c) (a)
答え
② (a) (c)
土壌雨量指数について

土壌雨量指数とは、土の中にどれくらい水分が含まれているかを表す数値です。

大雨による土砂災害は、そのとき降っている雨だけでなく、数時間や数日前から降った雨が溜まっていくことで発生します。

そのため、これまでに降った雨による土壌の水分量を知る必要があります。

土壌雨量指数の計算には「タンクモデル」という考えが用いられていて、土の中に貯蓄された水分を計算できるようになっています。

流域雨量指数について

流域雨量指数とは、川の上の方で降った雨によって、川の下の方の洪水危険度がどれだけ高まっているかを表す数値です。

河川の下流付近で雨が降っていなくても、上流付近で降った雨によって川の水量が増えて、下流付近で洪水が起こることがあります。

そのため各河川について、「上流での雨が河川に流出する量」と「流出後に河川を流下する量」を計算しています。

解説

図のアイウより、A地点では

10:00 → 雨が降り出す
10:30 → 雨がピーク
11:00 → 雨雲が遠ざかる

ということがわかります。

また、(a)(b)(c)の特徴は以下の通りです。

(a) → 10:30ごろがピーク。ピーク後も指数が高い。
(b) → 10:30ごろがピーク。ピーク後は指数が下がる。
(c) → 11:00~11:30がピーク。

(c)はピークが遅いです。

そのため、雨が直接降るA地点ではなく、雨雲から離れたB地点の変化だと推測できます。

よって「地点Bにおける流域雨量指数」は(c)です。

続いて、(a)(b)のどちらが「地点Aにおける土壌雨量指数」なのか、考えていきます。

土壌雨量指数は、土の中に含まれている水分量を表す指数です。

雨が止んだ後も、土の中にしみ込んだ雨は、なかなか抜けません。

そのため雨が止んだ後に、土壌雨量指数が急激に下がることはありません。

よって「地点Aにおける土壌雨量指数」は(a)です。

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