気象予報士試験ドットコム

気象予報士・防災士です。気象会社で働いています。自分の勉強のため&気象予報士試験に挑戦する人の参考になればと思ってサイトを作りました。

【第55回】2021年1月試験

【第55回】学科一般・問題6(2021年1月試験)

 ハドレー循環の上層⾵のように⾚道から極向きに移動する空気塊を想定し,その運動について述べた次の⽂章の空欄(a),(b)に⼊る適切な式と数値の組み合わせを,下記の①〜⑤の中から1つ選べ。ただし,⾚道における地球の⾃転速度を470m/s,cos30°=0.87,1/cos30°=1.15 とする。  緯度φにあって,質量m,東⻄⽅向の速度U をもつ空気塊に対する⾓運動量保存則は,地球の半径と⾃転⾓速度をそれぞれR ,Ωとすると,(a) = ⼀定,と表現できる。 ⾚道上空で地表⾯に対し相対的に静⽌していた空気 ...

【第55回】2021年1月試験

【第55回】学科一般・問題5(2021年1月試験)

 地球の⼤気に関わる放射について述べた次の⽂(a)〜(d)の正誤について,下記の①〜⑤の中から正しいものを1つ選べ。 (a) 太陽放射エネルギーの約半分は可視光線域に含まれるが,太陽放射エネルギーのスペクトルのピークは紫外線域にある。 (b) 宇宙から⼤気層に下向きに⼊ってくる⻑波放射はなく,また宇宙へ上向きに出ていく短波放射もない。 (c) アルベドは⼤気上端における上向きの⻑波放射エネルギーを下向きの短波放射エネルギーで割った値である。 (d) 北半球の夏⾄の⽇の24時間に⼤気上端の⽔平な単位⾯積に⼊ ...

【第55回】2021年1月試験

【第55回】学科一般・問題4(2021年1月試験)

雲の中の氷晶や雪の結晶について述べた次の⽂(a)〜(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の①〜⑤の中から1つ選べ。 (a) ⼤気中の氷晶のほとんどは,−40℃前後の低温の雲の中で不純物を含まない⽔滴が凍結して⽣成される。 (b) 過冷却の雲の中で⽔滴よりも氷晶の⽅が速やかに成⻑する要因は,0℃以下では氷の表⾯に対する飽和⽔蒸気圧が⽔の表⾯に対するそれよりも⼩さいからである。 (c) 氷粒⼦が落下しながら過冷却雲粒を捕捉して成⻑する過程では,氷粒⼦の質量が増加するほど,氷粒⼦の単位時間あたりの質量 ...

【第55回】2021年1月試験

【第55回】学科一般・問題3(2021年1月試験)

 ⼤気の法則や関係式の組み合わせに関する次の⽂章の空欄(a),(b)に⼊る語句の組み合わせとして適切なものを,下記の①〜⑤の中から1つ選べ。  ⼒学や熱⼒学の法則や関係式を組み合わせることにより,気象に関する物理量の重要な関係を導くことができる。たとえば,熱⼒学第⼀法則と静⼒学平衡の式などを組み合わせることによって(a)を導くことができる。また,温度⾵の関係は,地衡⾵平衡と(b)を組み合わせることにより導くことができる。   (a) (b) ① 乾燥断熱減率 静⼒学平衡の式 ② 乾燥断熱減率 ⾓運動量保存 ...

【第55回】2021年1月試験

【第55回】学科一般・問題2(2021年1月試験)

標⾼0m(気圧1000hPa)の地点において気温25℃,相対湿度50%の空気塊を,標⾼1000m(気圧900hPa)まで断熱的に持ち上げた時の空気の相対湿度に最も近いものを下記の①〜⑤の中から1つ選べ。なお,乾燥断熱減率,湿潤断熱減率はそれぞれ10℃/km,5℃/km とし,温度と飽和⽔蒸気圧の値は表のとおりとする。 温度(℃)10152025303540 飽和⽔蒸気圧(hPa)12.317.023.431.742.556.273.8 ① 61% ② 68% ③ 84% ④ 93% ⑤ 100% < ...

【第55回】2021年1月試験

【第55回】学科一般・問題1(2021年1月試験)

 ⼤気の構造について述べた次の⽂(a)〜(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の①〜⑤の中から1つ選べ。 (a) ⽔蒸気を除いた乾燥空気における窒素,酸素,アルゴンの存在⽐は,地上から⾼度約80kmの中間圏界⾯付近までほぼ⼀定である。 (b) 成層圏界⾯付近で気温が極⼤になるのは,主にオゾンが太陽からの紫外線を吸収して⼤気を加熱するからである。 (c) 対流圏界⾯の⾼さは,平均的には低緯度より⾼緯度のほうが⾼い。 (d) 対流圏の温度減率は,平均的には約9.8℃/kmである。  (a)(b)(c ...

【第54回】2020年8月試験

【第54回】学科専門・問題15(2020年8月試験)

 図はある年の7月上旬の旬平均の500hPa高度と平年差である。このときの天候について述べた次の文(a)〜(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の①~⑤の中から1つ選べ。 (a) 北日本では,平年より気温が高かった。 (b) 北・東日本では,太平洋側を中心に平年より日照時間が多かった。 (c) 沖縄・奄美では,平年より日照時間が多く、気温が高かった。 (a)(b)(c) ①正正正 ②正正誤 ③正誤正 ④誤誤正 ⑤誤誤誤 << 前の問題

【第54回】2020年8月試験

【第54回】学科専門・問題14(2020年8月試験)

 表は,ある地点の1日〜10日の日毎の最高気温の実況値,モデルXおよびモデルYによる最高気温の予測値を示したものである。予測値の検証について述べた次の文(a)〜(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の①~⑤の中から1つ選べ。 (a) 実況で夏日になった日のみを抜き出して,最高気温予測の系統的な偏りを平均誤差(ME)により求めると,モデルXの予測値は実況値より低めであった。 (b) 10日間の最高気温予測の精度を2乗平均平方根誤差(RMSE)により求めると,モデルYの方がモデルXより予測精度がよい ...

【第54回】2020年8月試験

【第54回】学科専門・問題13(2020年8月試験)

 表面雨量指数について述べた次の文(a)〜(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の①~⑤の中から1つ選べ。 (a) 表面雨量指数とは,短時間強雨による浸水危険度の高まりを把握するための指標であり,大雨警報(浸水害)•大雨注意報の発表基準に用いられている。 (b) ある地点においては,表面雨量指数の値が大きいときの方が浸水害の危険性が高いが,異なる2地点においては,値の大きい地点の方が浸水害の危険性が高いとは限らない。 (c) 勾配が大きい山間部のA地点と,平坦でアスファルトに覆われた部分が多い都 ...

【第54回】2020年8月試験

【第54回】学科専門・問題12(2020年8月試験)

 日本付近の集中蒙雨について述べた次の文(a)〜(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の①~⑤の中から1つ選べ。 (a) 集中豪雨は,狭い地域に短時間に大量の雨が降る現象であり,その水平スケールは数kmから10km程度である。 (b) 集中豪雨時の大気下層では,下層ジェットと呼ばれる強風が観測されることがある。 (c) 集中豪雨時には,下層への暖湿気塊の流入により,下層から中層に及ぶ厚い層で,絶対不安定な成層状態が長時間維持される。 (d) 集中豪雨は,ほとんどの場合,スーパーセルと呼ばれる1つ ...