【第51回】学科一般・問題4(2019年1月試験)

エマグラム上での空気塊の温度と露点温度の変化について述べた次の文章の空欄(a)~(c) に入る適切な語句の組み合わせを,下記の①~⑤の中から一つ選べ。

未飽和の湿潤空気塊(気圧 p,温度 T,露点温度 Td )を断熱的に凝結するまで上空に持ち上げるとき,空気塊の温度はエマグラム上では点( p,T )を通る(a)の上をたどって変化し,その露点温度は点( p,Td )を通る(b)の上をたどって変化する。さらに,空気塊を凝結後も断熱的に上空に上昇させるとき,その温度と露点温度はエマグラム 上では(c)の上をたどって変化する。

   (a)     (b)      (c)
① 乾燥断熱線 等露点温度線  湿潤断熱線
② 乾燥断熱線 等飽和混合比線 湿潤断熱線
③ 乾燥断熱線 等飽和混合比線 等飽和混合比線
④ 湿潤断熱線 等露点温度線  湿潤断熱線
⑤ 湿潤断熱線 等飽和混合比線 湿潤断熱線

答え
② 乾燥断熱線 等飽和混合比線 湿潤断熱線
解説
エマグラムには3つの線があります。
「等露点温度線」は無いので、選択肢に「等露点温度線」が含まれている①と④は除くことが出来ます。
 
ここから(a)の解説です。
「未飽和の湿潤空気塊(気圧 p,温度 T,露点温度 Td )を断熱的に凝結するまで上空に持ち上げるとき,空気塊の温度はエマグラム上では点( p,T )を通る(a)の上をたどって変化し」
 
未飽和の湿潤空気は、飽和に達していない空気なので「乾燥断熱線」の上をたどって変化します。
湿潤空気なので「湿潤断熱線」の上をたどって変化しそうですが、空気中の水蒸気は飽和に達していないと凝結しないので、潜熱の放出が起こりません。よって潜熱の影響を加味していない「乾燥断熱線」の上をたどって変化します。
 
乾燥断熱線と湿潤断熱線の違いは以下の通りです。
潜熱の放出については以下の通りです。
 
続いて(b)の解説です。
「その露点温度は点( p,Td )を通る(b)の上をたどって変化する。」
 
露点温度は「等飽和混合比線」の上をたどって変化します。等飽和混合比線の上をたどって変化すると、水蒸気量を変化させずに移動することができます。
 
 
最後に(c)の解説です。
「さらに,空気塊を凝結後も断熱的に上空に上昇させるとき,その温度と露点温度はエマグラム上では(c)の上をたどって変化する。」
 
空気塊を凝結後(=飽和に達した後)に上昇させるときは「湿潤断熱線」の上をたどって変化します。(a)の解説で示した通り、空気塊に含まれる水蒸気が凝結して水滴になるときは潜熱を放出します。よって潜熱の影響を加味した「湿潤断熱線」の上をたどって変化します。

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