【第54回】学科専門・問題15（2020年8月試験）

「北日本では，平年より気温が高かった。」

これは誤です。

オホーツク海付近を見ると、偏西風が大きく蛇行していることがわかります。

蛇行しているところのすぐ西側は「オレンジ色」になっていて、オホーツク海高気圧があるとわかります。

上図は7月上旬なので、夏によくみられる「オホーツク海高気圧」が、「ブロッキング高気圧」となって現れていると読み取れます。

夏のオホーツク海にブロッキング高気圧が現れると、北日本や東日本太平洋側には、高気圧の縁辺流として「冷たく湿った空気」が流れ込みます。

よって北日本では、平年より気温が低かったと考えられるので、(a)は誤です。

「北・東日本では，太平洋側を中心に平年より日照時間が多かった。」

これは誤です。

(a)で見たように、北・東日本では，太平洋側を中心に「冷たく湿った空気」が流れ込んでいます。

そのため長雨や日照不足になったと考えられるので、(b)は誤です。

「沖縄・奄美では，平年より日照時間が多く、気温が高かった。」

これは正です。

日本の南にある太平洋高気圧は、黄色（正偏差）となっていて、高気圧の勢力がそれなりに強かったと推測できます。

よって、沖縄・奄美では平年より日照時間が多く、気温が高かったと言えます。