【第66回】学科専門・問題10(2026年8月試験)

問題

台風の一般的な特徴について述べた次の文(a)〜(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを選択する問題です。

(a) 台風の発達期において、積乱雲が上昇流を維持し続けるためには、水平風の鉛直シアーが大きい必要があることから、水平風の鉛直シアーが大きいほど台風が発達しやすい。

(b) 台風が海洋上を移動するとき、台風の移動速度が遅く、強い風が長時間吹くほど、深いところにある冷たい海水が湧昇したり、表層の海水とかき混ぜられたりする効果が大きくなり、海面水温の低下が大きくなる。

(c) 台風に伴う風が沖から海岸に向かって吹くときに、海水が吹き寄せられて海岸付近の海面が上昇することを「吹き寄せ効果」という。吹き寄せ効果による海面の上昇量は風速に比例する。

選択肢(a)(b)(c)
①正正誤
②正誤正
③正誤誤
④誤正正
⑤誤正誤

答え

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⑤ a:誤 b:正 c:誤

解説

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(a)について

この記述は誤りです。台風が発達するためには、水平風の鉛直シアーが小さいことが必要です。

鉛直シアーが大きいと、上層と下層で風が大きく異なるため、台風の渦の鉛直構造が傾いて崩れ、中心付近の暖気核が維持されにくくなります。そのため、鉛直シアーが大きいほど台風は発達しにくくなります。

(b)について

この記述は正しいです。台風の強い風によって海洋表層がかき混ぜられたり、冷たい海水が湧昇したりして、台風の通過後には海面水温が低下します。移動速度が遅く、強い風が同じ海域で長時間吹くほど、この効果は大きくなります。

海面水温が下がると、台風のエネルギー源である水蒸気の供給が減るため、台風が停滞すると自らを弱める方向に働くこともあります。

(c)について

この記述は誤りです。前半の吹き寄せ効果の説明は正しいですが、吹き寄せ効果による海面の上昇量は風速に比例するのではなく、風速の2乗に比例します。風速が2倍になると、吹き寄せによる海面上昇は約4倍になります。

高潮の要因海面上昇量の目安
吸い上げ効果気圧が1hPa下がると約1cm上昇
吹き寄せ効果風速の2乗に比例
備考

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