問題
風の弱い晴れた日中における、平坦で地表面状態が一様な陸上の大気境界層の一般的な特徴について述べた次の文(a)〜(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを選択する問題です。
(a) 対流混合層の上端の高度は日の出のころから高くなり始め、正午頃が最も高く、その後、日の入りにかけて次第に低くなる。
(b) 対流混合層では、日射による地表面の加熱で生じる対流でよくかき混ぜられていることから、気温は高度によらずほぼ一定である。
(c) 水蒸気は地表面から大気に供給されるため、対流混合層内の相対湿度は高度が高いほど低くなっている。
(d) 風速は接地境界層では高度とともに大きくなるが、対流混合層内ではほぼ一定である。
| 選択肢 | (a) | (b) | (c) | (d) |
|---|---|---|---|---|
| ① | 正 | 正 | 正 | 正 |
| ② | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
| ③ | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
| ④ | 誤 | 正 | 誤 | 誤 |
| ⑤ | 誤 | 誤 | 誤 | 正 |
答え
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⑤ a:誤 b:誤 c:誤 d:正
解説
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(a)について
この記述は誤りです。対流混合層は日の出後、地表面の加熱とともに発達し始めますが、最も高くなるのは正午頃ではなく午後(14〜15時頃)です。地表面からの顕熱の供給が続く間は混合層は厚くなり続けるためです。
また、夕方以降は対流が弱まり、混合層は「次第に低くなる」というよりは、地表付近に接地逆転層(夜間の安定境界層)が形成され、その上に混合層の名残である残留層が残る形になります。
(b)について
この記述は誤りです。対流混合層内で高度によらずほぼ一定になるのは気温ではなく温位です。
温位が一定ということは、気温は乾燥断熱減率(約10℃/km)で高度とともに低下していることを意味します。
(c)について
この記述は誤りです。対流混合層内はよくかき混ぜられているため、水蒸気の量(混合比)は高度によらずほぼ一定です。
一方、気温は高度とともに低下するので飽和混合比は小さくなります。そのため、相対湿度は高度が高いほど大きくなります。混合層の上端付近で積雲が発生しやすいのはこのためです。
(d)について
この記述は正しいです。地表面付近の接地境界層(接地層)では地表面摩擦の影響が強く、風速は高度とともに(対数的に)大きくなります。その上の対流混合層では、対流による運動量の鉛直混合で風速はほぼ一定になります。
| 物理量 | 対流混合層内の鉛直分布 |
|---|---|
| 温位 | ほぼ一定 |
| 気温 | 乾燥断熱減率で低下 |
| 混合比 | ほぼ一定 |
| 相対湿度 | 高度とともに増加 |
| 風速 | ほぼ一定 |
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