【第66回】学科一般・問題8(2026年8月試験)

問題

経度方向に平均したハドレー循環の一般的な特徴について述べた次の文(a)〜(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを選択する問題です。

(a) ハドレー循環の上昇流域では、地表面からの年平均蒸発量よりも年平均降水量の方が多くなっている。

(b) 亜熱帯高圧帯の上空では、ハドレー循環の高緯度に向かう流れがコリオリ力によって東向きに曲げられ、亜熱帯ジェット気流の維持に寄与している。

(c) 年平均した大気と海洋による緯度ごとの極向き熱輸送量(大気による顕熱と潜熱および海洋による熱輸送量)は、ハドレー循環の領域内で最大となっている。

選択肢(a)(b)(c)
①正正正
②正正誤
③正誤正
④誤正誤
⑤誤誤誤

答え

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② a:正 b:正 c:誤

解説

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(a)について

この記述は正しいです。ハドレー循環の上昇流域は赤道付近の熱帯収束帯(ITCZ)にあたります。ここには下層の貿易風によって亜熱帯から大量の水蒸気が運び込まれるため、降水量が蒸発量を上回ります。

逆に下降流域の亜熱帯高圧帯では、蒸発量が降水量を上回り、乾燥した地域(砂漠など)が広がります。

(b)について

この記述は正しいです。ハドレー循環の上層では空気が赤道から高緯度側へ向かって流れます。この流れはコリオリ力によって東向きに曲げられ(角運動量保存の観点では、地軸からの距離が短くなるほど西風が強まる)、ハドレー循環の北端にあたる亜熱帯高圧帯の上空で強い西風、すなわち亜熱帯ジェット気流が形成・維持されます。

(c)について

この記述は誤りです。大気と海洋を合わせた極向きの熱輸送量は、中緯度(緯度35〜40°付近)で最大となります。これはハドレー循環の領域(赤道〜緯度30°付近)より高緯度側です。

中緯度では、ハドレー循環のような子午面循環ではなく、温帯低気圧や移動性高気圧などの傾圧不安定波(渦)が熱輸送の主役となります。

循環緯度帯種類
ハドレー循環赤道〜30°付近直接循環
フェレル循環30°〜60°付近間接循環
極循環60°付近〜極直接循環

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備考

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