【第66回】学科一般・問題6(2026年8月試験)

問題

北緯60°の地点A、北緯30°の地点B、赤道上の地点Cにおける絶対渦度の鉛直成分ΩA、ΩB、ΩCの大小関係を、周囲4点の風ベクトルから求める計算問題です。

図に●で示す北緯60°の地点A、北緯30°の地点B、赤道上の地点Cの各点から水平面上の東西南北に50km離れた4点で、矢印で示す水平風の風ベクトルが観測された。地点A、B、Cにおける絶対渦度の鉛直成分をそれぞれΩA、ΩB、ΩCとしたときの大小関係を表す式として正しいものを選ぶ。

ただし、( )内の数値は東向きを正とする風の東西成分[m/s]、北向きを正とする風の南北成分[m/s]であり、相対渦度の鉛直成分は周囲4点の水平風から近似計算できるものとする。また、北緯90°にある空気塊の地球の自転による惑星渦度の鉛直成分は14.6×10−5 s−1とし、sin90°=1、sin60°=0.87、sin30°=0.5、sin0°=0とする。

第66回学科一般問6の図 地点A・B・Cの周囲4点の風ベクトル
地点北 (u, v)東 (u, v)南 (u, v)西 (u, v)
A(北緯60°)(15, 10)(10, 25)(10, 10)(−10, 15)
B(北緯30°)(20, 10)(10, 15)(15, −10)(−10, 10)
C(赤道)(−10, −5)(0, 10)(−5, 0)(0, 5)
選択肢大小関係
①ΩC < ΩB < ΩA
②ΩB < ΩC < ΩA
③ΩA < ΩC < ΩB
④ΩB < ΩA < ΩC
⑤ΩA < ΩB < ΩC

答え

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② ΩB < ΩC < ΩA

解説

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考え方

絶対渦度は相対渦度ζと惑星渦度fの和です。

Ω = ζ + f

相対渦度の鉛直成分は、周囲4点の風から次のように近似できます。東西・南北の2点間の距離は50km×2=100km=1×105 mです。

ζ = ∂v/∂x − ∂u/∂y ≒ (v東 − v西)/Δx − (u北 − u南)/Δy

惑星渦度は緯度φに対してf = 14.6×10−5 × sinφで求められます。

地点A(北緯60°)

  • ∂v/∂x = (25 − 15) / 105 = 10×10−5
  • ∂u/∂y = (15 − 10) / 105 = 5×10−5
  • ζA = 10×10−5 − 5×10−5 = 5×10−5 s−1
  • fA = 14.6×10−5 × 0.87 ≒ 12.7×10−5 s−1

ΩA ≒ 17.7×10−5 s−1

地点B(北緯30°)

  • ∂v/∂x = (15 − 10) / 105 = 5×10−5
  • ∂u/∂y = (20 − 15) / 105 = 5×10−5
  • ζB = 5×10−5 − 5×10−5 = 0
  • fB = 14.6×10−5 × 0.5 = 7.3×10−5 s−1

ΩB = 7.3×10−5 s−1

地点C(赤道)

  • ∂v/∂x = (10 − 5) / 105 = 5×10−5
  • ∂u/∂y = {(−10) − (−5)} / 105 = −5×10−5
  • ζC = 5×10−5 − (−5×10−5) = 10×10−5 s−1
  • fC = 14.6×10−5 × 0 = 0

ΩC = 10×10−5 s−1

まとめ

地点相対渦度ζ惑星渦度f絶対渦度Ω
A5×10−512.7×10−517.7×10−5
B07.3×10−57.3×10−5
C10×10−5010×10−5

以上より、ΩB < ΩC < ΩAとなり、正解は②です。

南北成分vは東西の2点、東西成分uは南北の2点を使う点、∂u/∂yの前にマイナスが付く点を取り違えないよう注意しましょう。

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