問題
地球全体について年平均した地表面におけるエネルギー収支について述べた次の文(a)〜(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを選択する問題です。
(a) 地表面で吸収される太陽放射エネルギーは、大気上端に入射する太陽放射エネルギーの約50%にあたる。
(b) 地表付近の大気の温度は、地表面が受ける太陽放射エネルギーと、地表面が射出する長波放射エネルギーとの釣り合いでほぼ決まっている。
(c) 地表面から大気に輸送される顕熱と潜熱を比較すると、潜熱の方が顕熱よりも大きい。
(d) 地表面が吸収する下向き長波放射エネルギーと地表面が射出する上向き長波放射エネルギーを比較すると、下向き長波放射エネルギーの方が上向き長波放射エネルギーよりも大きい。
| 選択肢 | (a) | (b) | (c) | (d) |
|---|---|---|---|---|
| ① | 正 | 正 | 正 | 正 |
| ② | 正 | 誤 | 正 | 誤 |
| ③ | 正 | 誤 | 誤 | 誤 |
| ④ | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
| ⑤ | 誤 | 誤 | 誤 | 正 |
答え
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② a:正 b:誤 c:正 d:誤
解説
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大気上端に入射する太陽放射を100としたときの、地表面のエネルギー収支のおおよその値は次のとおりです。
| 項目 | 値(大気上端の入射=100) |
|---|---|
| 地表面が吸収する太陽放射 | 約47〜50 |
| 地表面が射出する上向き長波放射 | 約115 |
| 地表面が吸収する下向き長波放射(大気からの放射) | 約100 |
| 潜熱(蒸発散) | 約24 |
| 顕熱 | 約5〜6 |
(a)について
この記述は正しいです。大気上端に入射した太陽放射のうち、約30%は雲・大気・地表面で反射され、約20%は大気や雲に吸収されます。残りの約50%が地表面で吸収されます。
(b)について
この記述は誤りです。地表面は太陽放射だけでなく、大気(水蒸気や二酸化炭素、雲)からの下向き長波放射も受け取っています。また、地表面からは顕熱・潜熱として熱が大気へ運ばれています。
地表付近の温度は、これら太陽放射・長波放射(上向き・下向き)・顕熱・潜熱の全体の釣り合いで決まっており、「太陽放射と上向き長波放射の釣り合い」だけで決まっているわけではありません。
(c)について
この記述は正しいです。地球全体の年平均では、地表面から大気への熱輸送は潜熱(約24)が顕熱(約5〜6)の4倍程度と大きくなっています。地表の約7割を海洋が占め、蒸発が盛んなためです。
(d)について
この記述は誤りです。地表面が射出する上向き長波放射(約115)の方が、大気から受け取る下向き長波放射(約100)より大きいです。地表面は長波放射の収支では正味でエネルギーを失っており、その分を太陽放射の吸収で補っています。
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