【第66回】学科一般・問題5(2026年8月試験)

問題

地球全体について年平均した地表面におけるエネルギー収支について述べた次の文(a)〜(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを選択する問題です。

(a) 地表面で吸収される太陽放射エネルギーは、大気上端に入射する太陽放射エネルギーの約50%にあたる。

(b) 地表付近の大気の温度は、地表面が受ける太陽放射エネルギーと、地表面が射出する長波放射エネルギーとの釣り合いでほぼ決まっている。

(c) 地表面から大気に輸送される顕熱と潜熱を比較すると、潜熱の方が顕熱よりも大きい。

(d) 地表面が吸収する下向き長波放射エネルギーと地表面が射出する上向き長波放射エネルギーを比較すると、下向き長波放射エネルギーの方が上向き長波放射エネルギーよりも大きい。

選択肢(a)(b)(c)(d)
①正正正正
②正誤正誤
③正誤誤誤
④誤正正誤
⑤誤誤誤正

答え

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② a:正 b:誤 c:正 d:誤

解説

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大気上端に入射する太陽放射を100としたときの、地表面のエネルギー収支のおおよその値は次のとおりです。

項目値(大気上端の入射=100)
地表面が吸収する太陽放射約47〜50
地表面が射出する上向き長波放射約115
地表面が吸収する下向き長波放射(大気からの放射)約100
潜熱(蒸発散)約24
顕熱約5〜6

(a)について

この記述は正しいです。大気上端に入射した太陽放射のうち、約30%は雲・大気・地表面で反射され、約20%は大気や雲に吸収されます。残りの約50%が地表面で吸収されます。

(b)について

この記述は誤りです。地表面は太陽放射だけでなく、大気(水蒸気や二酸化炭素、雲)からの下向き長波放射も受け取っています。また、地表面からは顕熱・潜熱として熱が大気へ運ばれています。

地表付近の温度は、これら太陽放射・長波放射(上向き・下向き)・顕熱・潜熱の全体の釣り合いで決まっており、「太陽放射と上向き長波放射の釣り合い」だけで決まっているわけではありません。

(c)について

この記述は正しいです。地球全体の年平均では、地表面から大気への熱輸送は潜熱(約24)が顕熱(約5〜6)の4倍程度と大きくなっています。地表の約7割を海洋が占め、蒸発が盛んなためです。

(d)について

この記述は誤りです。地表面が射出する上向き長波放射(約115)の方が、大気から受け取る下向き長波放射(約100)より大きいです。地表面は長波放射の収支では正味でエネルギーを失っており、その分を太陽放射の吸収で補っています。

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備考

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