問題
平常時とエルニーニョ現象またはラニーニャ現象の発生時の太平洋・インド洋熱帯域の模式図から、大気と海洋の特徴を述べた文章の空欄(a)〜(d)に入る語句の組み合わせを選択する問題です。
図Aは、エルニーニョ現象およびラニーニャ現象が発生していない平常時の太平洋とインド洋の熱帯域の海洋の東西断面と海上風の状態を示した模式図である。一方、図Bは、エルニーニョ現象またはラニーニャ現象のいずれかが発生している時の同様の模式図である。これらの図から読み取ることができる大気と海洋の特徴について述べた次の文章の空欄(a)〜(d)に入る語句の組み合わせとして正しいものを選ぶ。
インド洋赤道域ではインドモンスーンの影響で季節によって風向が変わるが、平常時には図Aに示されるように、平均的には弱い西風が吹いている。このため、インド洋熱帯域の( a )では海面下百数十メートルまでの表層に、暖かい海水がやや厚めに分布している。
一方、図Bに示されるように、太平洋で( b )が発生すると、インド洋赤道域では弱い東風に転じ、インド洋熱帯域の( a )にやや厚く蓄積されていた暖かい海水は、( c )に広がる。インド洋熱帯域の海面水温は、エルニーニョ監視海域の海面水温の上昇または低下に対して、3か月程度( d )変化し、夏季に西日本が低温傾向になるなど日本の天候へ影響を与える場合がある。

| 選択肢 | (a) | (b) | (c) | (d) |
|---|---|---|---|---|
| ① | 東部 | エルニーニョ現象 | 西部 | 早く |
| ② | 東部 | ラニーニャ現象 | 西部 | 遅れて |
| ③ | 東部 | エルニーニョ現象 | 西部 | 遅れて |
| ④ | 西部 | ラニーニャ現象 | 東部 | 遅れて |
| ⑤ | 西部 | エルニーニョ現象 | 東部 | 早く |
答え
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③ a:東部 b:エルニーニョ現象 c:西部 d:遅れて
解説
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(a)について
図Aでは、インド洋赤道域に弱い西風が吹いています。西風によって表層の暖かい海水は東へ吹き寄せられるため、暖水はインド洋熱帯域の東部(インドネシア側)にやや厚く分布しています。図Aでも、インド洋の暖水層はインドネシア側で厚く描かれています。(a)は「東部」です。
(b)について
図Bでは、太平洋赤道域の東風が平常時(図A)より弱くなり、太平洋西部に蓄積されていた暖水が東へ広がって、南米沖の冷水の湧昇も弱まっています。これはエルニーニョ現象発生時の特徴です(ラニーニャ現象では逆に東風が強まり、西部の暖水がより厚く、東部の湧昇がより強くなります)。(b)は「エルニーニョ現象」です。
(c)について
エルニーニョ現象が発生すると、インド洋赤道域では西風が弱い東風に転じます。そのため東部に蓄積されていた暖かい海水は西部へ広がり、図Bのようにインド洋全域で暖水層が東西にほぼ一様に分布するようになります。(c)は「西部」です。
(d)について
インド洋熱帯域の海面水温は、エルニーニョ監視海域の海面水温の変化に対して、3か月程度遅れて同じ符号で変化する傾向があります。エルニーニョ現象が冬に最盛期を迎えると、その後の春から夏にかけてインド洋熱帯域の海面水温が上昇し、この影響でフィリピン付近の対流活動が不活発となって太平洋高気圧の北への張り出しが弱まり、夏季に西日本が低温傾向となることがあります。(d)は「遅れて」です。
以上より、(a)東部、(b)エルニーニョ現象、(c)西部、(d)遅れてとなり、正解は③です。
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