【第64回】学科一般・問題2(2025年8月試験)

問題

高度1000mにある、気圧900hPa、温度18℃の水蒸気で飽和した空気塊を、気圧1013hPaの高度0mまで、周囲の空気と混合することなく断熱的に下降させたときの相対湿度の値に最も近いものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。ただし、空気塊は水滴を含んでおらず、水蒸気の混合比wは水蒸気圧e、気圧pを用いてw = 0.622e/pで近似できるものとする。また、乾燥断熱減率は10℃/km、湿潤断熱減率は6℃/kmとし、温度と飽和水蒸気圧の関係は次の表のとおりとする。

選択肢相対湿度
①55%
②62%
③70%
④79%
⑤89%

答え

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② 62%

解説

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考え方

空気塊は水滴を含んでいないので、下降を始めると昇温によってすぐに未飽和となり、蒸発による冷却も起こりません。したがって、下降中の気温変化は乾燥断熱減率(10℃/km)に従います。湿潤断熱減率(6℃/km)は使いません。

また、混合も凝結・蒸発もないので、水蒸気の混合比wは一定に保たれます。

地上での気温

1000m下降するので、気温は 10℃/km × 1km = 10℃ 上昇します。

18℃ + 10℃ = 28℃

地上での水蒸気圧

高度1000mでは18℃で飽和しているので、水蒸気圧は表より e = 21 hPa です。混合比は

w = 0.622 × 21 / 900

地上(p = 1013 hPa)でもwは同じなので、地上での水蒸気圧e′は

e′ = w × 1013 / 0.622 = 21 × 1013 / 900 ≒ 23.6 hPa

気圧が大きくなった分、混合比が一定でも水蒸気圧は大きくなります。

相対湿度

28℃の飽和水蒸気圧は表より38 hPaなので、

相対湿度 = 23.6 / 38 × 100 ≒ 62%

以上より、正解は②です。

なお、気圧の変化を無視して 21 / 38 として計算すると約55%となり、①を選んでしまいます。混合比が一定でも、気圧が変われば水蒸気圧が変わる点に注意しましょう。

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備考

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