【第66回】学科専門・問題15(2026年8月試験)

問題

6月下旬のある日を初期日とした2週目(10〜16日先)の予想図(500hPa高度と平年偏差、降水量平年偏差)について述べた次の文(a)〜(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを選択する問題です。

(a) 図Aでシベリアからオホーツク海北部付近は負偏差となっており、このようなときは地上でオホーツク海高気圧が発生しやすい傾向がある。

(b) 図Bでフィリピンの北では降水量が多く、対流活動が活発となっており、このようなときは太平洋高気圧の本州付近への張り出しが強くなる傾向がある。

(c) 図Bの華南から台湾付近にかけて東西にのびる降水量の正偏差は、図Aの負偏差と概ね対応し、梅雨前線が活発になることを表している。

第66回学科専門問15 図A 週平均500hPa高度と平年偏差予想図、図B 週平均降水量の平年偏差予想図
選択肢(a)(b)(c)
①正正正
②正誤誤
③誤正正
④誤正誤
⑤誤誤正

答え

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④ a:誤 b:正 c:誤

解説

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(a)について

この記述は誤りです。オホーツク海高気圧は、上空でオホーツク海付近にブロッキング高気圧(500hPa高度の正偏差)が形成されるときに、地上で発生・持続しやすくなります。

シベリアからオホーツク海北部付近が負偏差(上空の気圧の谷)となっている状況は、オホーツク海高気圧が発生しやすい場とはいえません。

(b)について

この記述は正しいです。フィリピンの北で対流活動が活発になると、その北側の日本付近で高気圧が強まりやすくなります(PJパターン)。このため、太平洋高気圧の本州付近への張り出しが強まる傾向があります。

図Aでも、日本付近は500hPa高度の正偏差となっており、この関係と整合しています。

(c)について

この記述は誤りです。6月下旬の梅雨前線は、平年では華中から本州付近に停滞します。図Bでは、この華中から本州付近にかけて降水量が負偏差となっており、図Aでも日本付近は正偏差(高気圧に覆われやすい)です。

このことから、梅雨前線はむしろ不活発と考えられます。華南から台湾付近の降水量の正偏差は、フィリピンの北の活発な対流活動とつながる亜熱帯の対流活動によるもので、「梅雨前線が活発になる」ことを表しているわけではありません。

状況日本付近の天候の傾向
オホーツク海付近の上空で正偏差(ブロッキング)オホーツク海高気圧が発生し、北日本・東日本太平洋側で低温・日照不足
フィリピン付近の対流活動が活発PJパターンにより太平洋高気圧が日本付近に張り出す
備考

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