解説:日射について
日射に関する定義は以下の通りです。
- 全天日射 = 地表面が受け取るすべての太陽光。
- 直達日射 = 太陽から直接地上に到達する光。
- 散乱日射 = 太陽光が大気中の粒子等により散乱・反射されて地上に届く光。
★ 全天日射 = 「直達日射の水平面成分」+「散乱日射」
(引用:気象庁「日射・赤外放射について よくある質問」)
解説:aについて
「全天日射量は、太陽から直接地上に到達する日射を太陽光線に垂直な面で受けた単位面積あたりのエネルギー量である。」
これは「誤」です。
全天日射量は、地表面が受け取るすべての太陽光です。単位面積あたりのエネルギー量ではありません。
解説:bについて
「直達日射量は、日の出前や日の入り後の薄明においてもわずかながら観測される。」
これは「誤」です。
直達日射は、太陽から真っすぐ地上に到達する光です。
薄明とは、「日の出前」や「日の入り後」に空が薄暗くなる状態のことを指します。この現象は、太陽光が大気によって散乱されることで生じます。
そのため、薄明の時間帯には、直達日射量は観測されません。
解説:cについて
「気象庁では、観測した直達日射量を用いて、日射が大気中を通過するときのエーロゾル等による日射の減衰を表す指標(大気混濁係数)を算出している。」
これは「正」です。
大気混濁係数とは、大気中のエーロゾル、水蒸気、オゾン、二酸化炭素などの吸収・散乱による日射の減衰を表す指標で、直達日射から算出されます。
(引用:気象庁「エーロゾル:大気混濁係数とエーロゾル光学的厚さの経年変化」)