ダウンバーストの⼀般的な特徴などについて述べた次の⽂(a)〜(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から１つ選べ。
(a) ダウンバーストとは、積乱雲から⽣じる強い下降気流が地表に達し、突⾵となって⽔平に吹き出し周囲に広がる現象である。ダウンバーストによる被害地域は円形あるいは楕円形など⾯的に広がる特徴がある。
(b) ダウンバーストに伴う地表⾯付近での突⾵の吹き出しの⽔平⽅向の広がりは、⼀般に数⼗m から数百m 程度である。
(c) 積乱雲の雲底の下の⼤気が乾燥しているほど、降⽔粒⼦が蒸発しやすいため、ダウンバーストは発⽣しにくい。
(d) 気象庁では、ダウンバーストによる突⾵の強さ(⾵速)の評定に、⻯巻の強さの評定に⽤いている⽇本版改良藤⽥スケール(JEF スケール)を⽤いている。
| (a) | (b) | (c) | (d) | |
| ① | 正 | 正 | 誤 | 正 |
| ② | 正 | 誤 | 正 | 正 |
| ③ | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
| ④ | 誤 | 正 | 正 | 誤 |
| ⑤ | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
③ a：正 b：誤 c：誤 d：正
「ダウンバーストとは、積乱雲から⽣じる強い下降気流が地表に達し、突⾵となって⽔平に吹き出し周囲に広がる現象である。ダウンバーストによる被害地域は円形あるいは楕円形など⾯的に広がる特徴がある。」
これは正です。問題文の通りです。
「ダウンバーストに伴う地表⾯付近での突⾵の吹き出しの⽔平⽅向の広がりは、⼀般に数⼗m から数百m 程度である。」
これは誤です。「数⼗m から数百m 程度」ではなく、「数百mから十キロm程度」です。
水平的な広がりが4km以上を「マクロバースト」、4km以内を「マイクロバースト」と呼んでいます。
「積乱雲の雲底の下の⼤気が乾燥しているほど、降⽔粒⼦が蒸発しやすいため、ダウンバーストは発⽣しにくい。」
これは誤です。
積乱雲の雲底の下の⼤気が乾燥しているほど、ダウンバーストは発⽣しやすくなります。
「気象庁では、ダウンバーストによる突⾵の強さ(⾵速)の評定に、⻯巻の強さの評定に⽤いている⽇本版改良藤⽥スケール(JEF スケール)を⽤いている。」
これは正です。問題文の通りです。
ダウンバーストなどの突風が発生したとき、気象庁では被害の状況から風速を評定しています。
評定方法として、世界的には「藤田（Ｆ）スケール」が使われていますが、藤田スケールはアメリカで考案された方法なので、日本の建築物に対応していない等の課題がありました。
そのため、日本でより精度良く風速を評定できるように、気象庁では「日本版改良藤田スケール（ＪＥＦスケール）」を使っています。
