大気の力学 気象の知識

静力学と非静力学【大気の力学】

静力学と非静力学

鉛直方向に運動がない状態を静力学平衡(静水圧平衡)といいます。

天気の変化は対流圏内で起こることがほとんどなので、鉛直方向の範囲は約10kmです。

一方、高気圧や低気圧などの現象では、水平方向の範囲は数百~数千kmです。よって今日や明日の天気予報は、鉛直方向の運動を無視しても精度よく予報できます。

一方、積乱雲など規模の小さい現象を予測するためには、鉛直方向の運動は無視できません。

積乱雲の大きさは鉛直方向に約10km、水平方向に数km~10kmです。

また時間スケールも1時間程度と短いです。このような現象を予測するときは鉛直方向の運動を加味する必要があり、非静力学になります。

静力学平衡の式

静力学平衡が成り立つ空気塊について考えます。

気圧差によって生じる力を気圧傾度力といいます。

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