【第53回】2020年1月試験

【第53回】学科専門・問題9(2020年1月試験)

次ページの図は,3⽉のある⽇の同じ時刻に観測された気象衛星の可視画像(上)と⾚外画像(下)である。図にA〜Dで⽰した各領域に⾒られる現象について述べた次の⽂(a)〜(d)の下線部の正誤について,下記の①〜⑤の中から正しいものを1つ選べ。

  1. (a) 領域Aでは霧または下層雲が発⽣しており,⼤気下層には安定層があると考えられる。

  2. (b) 領域Bでは地形性の巻雲が発⽣しており,奥⽻⼭脈の⼭頂付近の⾼度から対流圏上部まで,⼤気は安定した成層を成し,⾵向はほぼ⼀定であると考えられる。

  3. (c) 領域Cには薄い巻雲を透かしてその下に波状の雲が⾒られる。波状の雲の⽣成には⼭岳波が関係していると考えられる。

  4. (d) ⻄⽇本から南⻄諸島にかけて発達中の低気圧に伴う雲域がかかり,低気圧の中⼼付近に対応する領域Dには積乱雲を含む雲域が存在している。

(a)のみ誤り
(b)のみ誤り
(c)のみ誤り
(d)のみ誤り
すべて正しい
問題の図


答え
⑤ すべて正しい
解説 (a)について
領域Aでは霧または下層雲が発⽣しており,⼤気下層には安定層があると考えられる。」

これはです。領域Aの特徴は以下の通りです。

■可視画像
・灰色
・表面に凹凸がなく滑らか

■赤外画像
・暗灰色(=雲頂高度が低い雲)

よって地表面近くに発生する「霧」か、背の低い「下層雲」であると判断できます。

解説 (b)について
領域Bでは地形性の巻雲が発⽣しており,奥⽻⼭脈の⼭頂付近の⾼度から対流圏上部まで,⼤気は安定した成層を成し,⾵向はほぼ⼀定であると考えられる。」

これはです。領域Bの特徴は以下の通りです。

■可視画像
・灰色
・雲が東西方向に筋状に伸びている

■赤外画像
・白色(=雲頂高度が高い雲)

地形性巻雲とは、山脈の風下側に発生する停滞性の上層雲です。

赤外画像では白く映り、雲が風下側に長く伸びる特徴があります。

<参考>
気象衛星センター「地形性巻雲」

解説 (c)について
領域Cには薄い巻雲を透かしてその下に波状の雲が⾒られる。波状の雲の⽣成には⼭岳波が関係していると考えられる。」

これはです。領域Cの特徴は以下の通りです。

■可視画像
・細かい点のような雲がある
・暗く映る部分もある

■赤外画像
・白色(=雲頂高度が高い雲)

可視画像で暗く映る部分があり、赤外画像より雲頂の高い雲があることから、巻雲が存在していると考えられます。

さらに可視画像の点状の雲は波状雲と判断して問題ないです。

波状雲は「なみなみの雲」のことです。

解説 (d)について
「⻄⽇本から南⻄諸島にかけて発達中の低気圧に伴う雲域がかかり,低気圧の中⼼付近に対応する領域Dには積乱雲を含む雲域が存在している。

これはです。領域Dの特徴は以下の通りです。

■可視画像
・非常に白い
・表面に凹凸がある

■赤外画像
・非常に白い(=雲頂高度が高い雲)

可視、赤外ともに非常に白く、凸凹が見られることから、積乱雲と判断できます。

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