【第50回】学科一般・問題3(2018年8月試験)

静⽔圧平衡について述べた次の⽂章の下線部(a)〜(c)の正誤について,下記の①〜⑤の中から正しいものを⼀つ選べ。
 静⽔圧平衡の状態にある⼤気において,厚さ ΔZ の気層の上⾯と下⾯との気圧差 ΔPは,気層の平均的な密度を ρ,重⼒加速度を g とすると,(a)ΔP = −ΔZ /(ρ g ) ,と表せる。
 静⽔圧平衡の式と (b)熱⼒学第⼀法則を⽤いると,ΔPと気層の平均気温との関係を求めることができる。
 平坦な地形において地上からの⾼度 H mで気圧が⽔平⽅向に⼀様なとき,地上気圧は (c)⾼度0m〜 H mの気層内の平均気温が低い地点より⾼い地点の⽅が⾼くなる
 

  (a)  (b)  (c)
① 正 正 誤
② 正 誤 正
③ 誤 正 正
④ 誤 誤 正
⑤ 誤 誤 誤

答え
⑤ 誤 誤 誤
解説 (a)について
「静⽔圧平衡の状態にある⼤気において,厚さ ΔZ の気層の上⾯と下⾯との気圧差 ΔPは,気層の平均的な密度を ρ,重⼒加速度を g とすると,(a)ΔP = −ΔZ /(ρ g ) ,と表せる。」
これはです。ΔP = −ΔZ /(ρ g ) ではなく、ΔP = −ρgΔZ(静水圧平衡の式)です。静水圧平衡の詳しい解説はこちらをご覧ください。
解説 (b)について
「静⽔圧平衡の式と (b)熱⼒学第⼀法則を⽤いると,ΔPと気層の平均気温との関係を求めることができる。」
これはです。熱力学の第一法則ではなく、理想気体の状態方程式です。
 
熱力学の第一法則とは「気体に熱Qを加えると、仕事Wを行なって、内部エネルギーがΔU 増加する」という法則です。
この法則に気温Tは出てきません。よって(b)は誤りだとわかります。
 
気圧(ΔP) と 気層の平均気温(=T) が出てくる式は、理想気体の状態方程式です。
解説 (c)について
「地上気圧は (c)⾼度0m〜 H mの気層内の平均気温が低い地点より⾼い地点の⽅が⾼くなる
これはです。気層内の平均気温が高いと、地上気圧は低くなります。
「気圧=空気の重さ」で、以下のことが成り立ちます。
・気圧が高い=空気が重い=空気の密度が大きい(空気分子が多い)=気温が低い
・気圧が低い=空気が軽い=空気の密度が小さい(空気分子が少ない)=気温が高い

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